中国のソーシャルメディアはひょっとしたらそのうち世界の標準になるのかもしれない

パクリ大国の中国。
ウェブコンテンツも然りで、世界中の莫大なコンテンツが中国ウェブを著作権お構いなしで流れています。


でももしかした、これってウェブの世界の理想形なのではなかろうか?
と、最近思うことがしばしばあります。



人人網ではジェロの海雪が聞けてしまう

音楽サービスは中国SNSではほぼデフォルトでついています。
そして、世界中の曲を聴けてしまいます。
facebookの中に無料のItunesが入っているようなものでしょうか。




youkeでは世界中の映画・ドラマが封切りとほぼ同時に見れちゃう。

youkeは中国の最大手動画共有サイトです。毎日の動画配信数がyoutubeよりも多いと言われています。会社の中に違法アップロードグループがいるらしく、彼らが日夜アップロードに翻訳、カテゴリー分けまでやっているみたいです。さまがらDMM.comの無料版といったところでしょうか。
僕も留学時に「崖の上のポニョ」をリアルタイムで見てました。(ちなみに基本的に日本からはみられません)




教育系コンテンツだってなんのその

docinという教育系ソーシャルサービスがあります。ここでは、初等教育中等教育、高等教育、大学研究、語学学習、経済、金融、医療、生活情報などと言った、あらゆる資料や論文がフリーで公開させています(一部有料)。人人網(中国版facebook)やweibo(中国版twitter)にも接続され、有益な資料はユーザーによって拡散、シェアされていく仕組みににもなっています。
国外の情報規制により情報閉鎖国なイメージがある中国ですが、ここまで来ると極めてオープンでイノベーティブな印象さえを持ってしまいます。中国は格差が大きいことが問題になっていますが、このような開かれた教育ソースがあることはそういったネガティブ要因も広い視点に立てば覆してしまうかもしれません。



上記からも見てとれますが、
中国は世界で一番、ウエブコンテンツが豊かな国だと思います。
中国のデジタルネイティブ世代はこれらの上質なコンテンツを呼吸をするように日々摂取しています。
彼らが、将来吐き出す(アウトプットする)世界観はもしかしたら世界で一番クリエイティブなモノになりえる可能性を秘めているのではないでしょうか。


中国当局はそれらの点も踏まえて意図的にこのような情報政策をやっているのかもしれません。
そして、ひょっとしたら×3中国のソーシャルウェブが世界のスタンダードになりえるのかも。


日本の自動車企業が、何故世界有数の大企業になりえたか?
外車が主流だった1930年代に「自動車製造事業法」を造り国外の自動車を締め出し、国内企業を育てたことが大きな要因と言われています。
その後、朝鮮特需で事業を拡大し日本市場に向けて製造していた小型で燃費のいい安価な日本製自動車が、
70年代のオイルショックアメリカ経済不況を気に、世界でも大きな需要を獲得したという流れがあります。

日本の自動車産業の流れを見ると、中国ソーシャルウェブ産業と少し似ているなぁと思います。
国外サービスを遮断し、内需で回している状況や世界の経済混乱など。


あくまでも、一つの思考実験でしかありませんが
こういった視点で考えると中国のソーシャルメディア、まだまだ面白いですね。