人人網とfacebookとの違いあれこれ

ほぼ一緒です。


これがfacebook 

そしてこれが人人網


デザインが瓜二つですね。
中国版facebookといわれる人人網ですが、実際その見た目も中身も本家facebookに酷似してます。
精華大学の名門大学の卒業生が学生をターゲットに始めたというストーリーまで似ています。
あまりに似すぎている為に、本家facebookが人人網を訴えるかもしれないといった話も出ています。

だいぶパクリなのですが、機能やカルチャー面においていくらか違う面もあります。
それらをいくつか上げていきたいと思います。


音楽

音楽コンテンツが無尽蔵にあります。
これは人人網特有であり決してfacebookには真似できない機能だと思います。著作権不毛地帯な中国だからこそできる芸当ですね。
検索するば日本の曲まで出てきます。宇多田光などのメジャーどころはもちろんジェロの海雪なども出てきます。
それらの見つけてきた曲をマイページ的なところに保存して、自由に聞けます。いいねボタンを押したり、シェアしたりコメントを書いたり、同じ曲を聞いている人とつながったりコンテンツのみならず機能性も高いです。ラジオみたいなのもあります。
facebookが中国に参入するという話は度々聞きますが、ここの面ではどう対応するのか気になるところですね。

あ、ちなみにもちろん日本でも聞けますよ



ゲーム

こちらも豊富です。facebookと比べてどのくらい多いか(もしくは少ないか)具体的な数字は分からないのですが,非常に多様なゲームがあり、ユーザーが活発に遊んでいます。ユーザーに持続的に遊んでもらう為のインセンティブとして、様々な仕掛けがあります。例えば人人豆といった仮想通貨のようなものがあり、継続的に遊べば遊ぶほどその豆は貯まり、その豆をつかってアイテムを買ったりすることができます。その豆は、リアル通貨で買うことも出来るみたいです。また、自分の友達が今どんなゲームをどれほどやっているか等が可視化され、それに触発されてやりたくなってきます。ちなみに、今はやっているのは「三国志」みたいです。


あしあと機能


これはfacebookにはありませんね。個人的には非常に好きです。誰がいつ来たかが全部可視化されます、もちろん、設定であしあとを残さないことも出来ます。



いいねボタンはいらない?

 SNSのカルチャー的なモノも日本のfacebookとは違います。だいぶ主観的な分析ではありますがつらつら綴っていきます。
まず、非常に発言やコメントが積極的です。発言率がアメリカの2倍〜3倍というデータもありますが、実際やってみるとその感覚が分かると思います。みんな、普段の出来事や思っていることをあまり恥ずかしげなく頻繁に投稿しています。特徴的なのが人人網にも「喜欢!」という「いいね!」ボタンみたいなのがあるのですが、それを使っているのをほとんど見かけません。つまり、思うことがあればコメントしちゃえといカルチャーなんでしょう。
 ユーザー層が20代〜30代という若いそうだからか、あまりITマナーみたいなものが成熟していない印象です。MIXIっぽいと言ったら語弊があるかもしれませんが、全体的にITコミュニケーションリテラシーが高いとはいえないです。よく言うと自由闊達な雰囲気です。例えば、友人申請でも面識の方にコメントなしでガンガン申請してきます。
 コミュニケーションの面でもっと言うと、これは日中の文化そのものの違いかも知れませんが、やはり人人網のみならず中国SNS上では非常にストレートなやりとりをしますね。好き嫌いをとてもはっきり言いますし、その点でSNS上での議論が非常に活発に行われている印象もあります。


人人網はfacebookに勝てるのか?

 facebookが中国への進出を目論んでいるという話はよく聞きます。仮にそうなったらどうなるのか?あくまで、僕個人の意見ではありますが人人網はfacebookに勝てないと思います。確かに、上記で示したとおりに人人網は見事にfacebookのデザインや機能をキャッチアップし、音楽やゲームの面においてはfacebookにそうそう真似出来ないレベルにまで達しています。しかしながら、やはりSNSの最大のコンテンツは「人」であり、世界中に7億人近くに達するユーザーが利用しているfacebookのコンテンツ力は非常に強力であり、中国人の知的好奇心の高まりにつれてfacebookにユーザーが流れる可能性はかなり高いのではないかと思います。実際、facebookと人人網を兼用している中国人留学生に聞くとfacebook派が高いです。ちなみに音楽やゲームは他のサービスでも大部分代用可能です。とは、いってもあくまでもfacebookが当局の情報規制を乗り越えた場合です。そう考えるとまだまだ時間はかかりそうですね。
 おそらく人人網がfacebook以上に恐れているのはweibo(中国版twitter)の存在だと思います。ここ最近、weiboの成長が著しいです。今年の第二四半期での人人網のユーザー数の増加率が前期に比べ6%に対して、sina,weiboは42.8%も増加しました。3ヶ月で約5000万近くのユーザー数の増加です。
 sina,weiboのCEOはfacebooktwitterの中間のサービスを狙っていると述べていますが、weiboの140字は中国語ではとても広く深く表現できる次数であり、他の多機能性も含め非常に中国人と相性がいいサービスだと思います。weiboが中国ソーシャルメディアのプラットフォームを狙う中、人人網がこれからどんな展開をみせていくのか楽しみです。(最近、マイクロソフトと提携をむすんだのとかかなり気になります。。)



人人網をやりたおす会というグループをfacebook上につくったので、やられ始めた方は是非とも参加してみてください。