中国のデジタルネイティブに舐められないために、最低限知っておきたい中国ソーシャル系サービス25個
Penn Olson http://bit.ly/owCKN7 より
「80后」をご存知ですか?
中国国内で「新人類」と呼ばれる80年生まれの世代であり、物心ついたときからネットにいそしんでいるデジタルネイティブ世代です。
90年代世代の「90后」とあわせて約4億人、中国ネット人口の7割が80后+90后で構成されています。
彼らは中国の経済においても、政治においても非常に重要になる存在です。
消費意欲の高い彼らは次の中国市場を牽引します。世界中の企業が彼らの動きに注目しています。また、中東革命でキーになったのは若者×ネットです。中国政治に新しい動きがあるとすれば彼らから始まるのでしょう。
中国のデジタルネイティブ層を理解することは、これからの中国を理解することに直結します。
そんな彼らを理解する為には、彼らがいそしむソーシャルメディアを理解することが非常に重要になるでしょう。
初心者編。中国ITインフラ系サービス
百度(baidu)
http://www.baidu.com/
中国版グーグル。中国ITユーザーの約9割が活用しています。中国ITのまさにプラットフォームですね。
グーグル的な機能に加え百度游戏(ゲーム)や百度指数(分析ツール)、百度文庫(書籍)などの面白い機能も充実しています。
QQ
http://im.qq.com/
中国版スカイプです。総アカウント数は10億以上(ダブルアカウント)、アクティブユーザーは5億人以上。ほぼ全ての中国人ITユーザーが利用しているマンモスサービス。チャットや電話意外にも翻訳やショッピング機能なども内蔵。ちなみに中国でもskypeは使用可能です。
淘宝网(taobao)
http://www.taobao.com/
アジア最大のオンラインショッピングサイト。2008年次には会員数は約1億人。中国のオンラインショップ売り上げの8割をここが占めています。株式会社アリババ、ジャック・マーCEO。
搜狐 (sohu)
http://www.sohu.com/
中国版ヤフー(的存在)。生活情報やニュースなどがトップ画面に並ぶ。ゲームも充実。検索機能もあり。2010年9月30日までに会員登録した人数は人1億5百20万人。
猫〓(mop)
http://www.mop.com/
中国で娯楽が最も集中しているネットサイト(らしい)。チャットルーム、音楽ラジオ、就職情報、メールなどの機能がある。ホワイトカラー層もよく使う。
163.co
http://www.163.co/
インターネット回線やオンラインゲームを提供する中国を代表するプロバイダーNetEase.com を母体とする。コンテンツ、コミュニティ、コミュニケーション、通販を中心にサービスを提供する。
コミュニケーションSNS
人人网(RENREN)
http://www.renren.com/
中国版facebook。ユーザー数は約1億3千万。コミュニティSNS最大手。デザインも機能もfacebookに瓜二つ。元々は大学生のみをターゲットにしたサービス。
最近はマイクロソフトと提携した新しい動きに注目。2011年5月4日,アメリカにて上場。
开心网(kaixin)
http://www.kaixin001.com/
ホワイトカラーユーザー中心のSNS。少し前までrenrenと2頭だったが、最近はrenrenのユーザーの高齢化とweiboの台頭により存在感が薄まり気味。
QQzone
http://qzone.qq.com/
QQの腾讯会社のSNSサービス。日記や写真、音楽等さまざまな方法で自分を表現でき、デコレーション機能も充実。QQの圧倒的なユーザー数をこちらのSNSにも引き込んでいる。
朋友网(pengyou)
http://www.pengyou.com/
こちらも腾讯会社のSNSサービス。QQzoneと違い実名制なので、学校や職場のリアルな関係をSNSに持ち込める。2011年7月5日に腾讯朋友から朋友网に名前を変更。
天涯社区(tianya)
http://www.tianya.cn/
1999 年 3 月創立。BBS の他に、ブログ機能も持つウェブサイト。その他にも個人用ホームページ、写真アルバム共有、音楽スペース、バーチャルショッピング、インフォメーションセンター、企業ブランド情報などのサービスや機能を提供。現在、天涯社区の登録者数は 2,000 万人を超えているといわれる。
マイクロブログ
新浪微博(sina weibo)
http://weibo.com/
中国版twitter最大手。2億人のユーザーを有する。今中国で最も勢いがあるITサービス。音楽やゲームも充実。仮想通貨にも力を入れている。
腾讯微博(tencent weibo)
http://t.qq.com/
QQの腾讯社が展開するtwitterサービス。こちらも2億人を超すユーザー数。(QQの利用者が多いことが大きな利点になっている)
网易微博
http://t.163.com/
5000人を超すユーザー数。网易が様々に展開しているサービスと微博を蜜に連携させるため网易通行証との連携を開始。
動画共有
优酷(youku)
http://www.youku.com/
中国版youtube。一日のコンテンツ発信数がyoutubeより多いとも言われている。2010年12月8日にニューヨーク証券取引所に上場。アプリが1000万台の携帯ダウンロードされている。日本からは見られないが香港サーバ経由やアプリでならつなげられる(らしい)。
土豆网(tudou)
http://www.tudou.com/
こちらも最大手。youkuに次ぐ最大手。こちらは日本から自由に見られる。シェア、いいねボタンなどもある。2011年8月17日にナスダックに上場。
pps
www.ppstream.com/
中国版Ustream(?)。P2P。生放送も見られる。映画、アニメ、ニュース、スポーツなどが充実。コンテンツが豊富。無料。
グルーポン系サービス
拉手网(lashou)
http://lashou.com/
中国No1のグルーポン系サービス。
2010年3月18日サービス開始から2011年1月20日にかけてユーザー数が300万を超える。2010年の取引額10億元に及ぶ。毎月100%の成長で月間訪問者数は3000万を越える。400を超える街がサービスに参加している。GrouponとFoursquareの機能を合わせている。
最女人团购网(zuinvren)
http://www.zuinvren.net/
化粧品に特化したグルーポン系サービス。安く購入できるためとても人気がある。
高朋(gaopeng)
http://www.gaopeng.com/
アメリカのGrouponと中国最大手IT会社腾讯が手を組んで始めたサービス。サービスの不正などの発覚により、最近は業績が芳しくない。
リクルーティング系サービス
优士网(uhsi)
www.ushi.cn/
2010年2月にベータ版ローンチ、同年10月に正式ローンチ。20万ユーザーには、12,000名のCEOと5,000名のCTOを含む。
经纬(Jingwei)
http://login.jingwei.com/
今年3月にベータ版ローンチ。中国のSNS最大手「人人網」が運営。 Q&Aを充実させることで、LinkedIn + Quoraのようなサービスを目指している。
恒知网(Hengzhi)
http://www.hengzhi.cc/
2010年2月にローンチ。現在はまだ招待制であるものの、すでに60万ユーザーを持つ。大半のユーザーが28〜40歳で、5年以上の勤務歴を持ち、60%以上のユーザーがVP以上のタイトhttp://d.hatena.ne.jp/gangjun/draft?epoch=1316436179#ルを持っている。
リクルーティング系はこちらの記事に詳しいです3つの「中国版LinkedIn」 – 優士網(Ushi)、経緯(Jingwei)、恒知網(Hengzhi)「Think Webby」 というか、ここから主要情報パクらせていただいたのでココの方が詳しいです。
その他
yoho.cn
http://www.yoho.cn/
ファッション等、中国のトレンドの情報が最も集まる場所。個性的なブログも人気。世界の流行の道しるべになっている(らしい)。
街旁(jiepang)
http://jiepang.com/
中国版foursquare。今年中にユーザー数が百万人超え。Apple、Nike、Zippo、HTCなどの大手ブランドとも提携関係。
微信(weixin)
http://weixin.qq.com/
最近、中国でとてもはやっているアプリサービス。腾讯がだしている。ボイスチャットサービス。ネット代が低いため若い人に重宝されている。
ちょいと一言
仮に政治的な何かが起きて中国国内の情報規制が解かれたら、facebookやtwitter等の海外IT(ソーシャル系)サービスは果たして参入できるのか?
というのが最近の僕の関心なのですが、上記のような豊富な中国ITサービスを見ていくと厳しいのではなかろうかと思ってしまいます。
韓国では国内サービスのサイワールドのインフラが強固でfacebookの進出が容易でなくなっているということを聞いたことがありますが、まさにそうなる可能性もありそうです。
現時点で、中国SNSサービスの一番の欠点は相互連携がないことです。facebookやtwitter,skype,foursquareなどが相互に繋がっているの対して、中国のは未だ各々が独立しているのが多いです。一つのサービスでtwitterや動画共有、foursquare等の機能も兼ね合わせているのもあり、未だ中国の巨大市場のプラットフォーム覇権争いといったところです。facebookなどの海外サービスの進出目論みが、この状態にどういった変化をもたらすかが注目処です。まだまだ、今後の動きに注目です。
最近、定期的に中国SNS勉強会をやらせていただいています。企業さんの中でもちょいちょいやらせて頂いています。ご興味ある方は気軽にご連絡ください。意見なども待ってます。@shun_oka OR 右上のメールへ
参考記事
百度百科(中国版wiki)
ジェトロ 中国におけるインフルエンサー実態調査報告書
中国マイクロブログ(微博)雑記
中国インターネット事情
yamaguchihidekazu.com
Penn Olson